ついに全事業所で義務化!50人未満の「ストレスチェック」導入と産業医の役割

「うちの会社は従業員が50人未満だから、ストレスチェックは関係ない」そう思っていませんか? 労働安全衛生法の改正により、これまで努力義務だった小規模事業所においても、ストレスチェックの実施が完全に義務化されることが決定しました。

2028年ごろには、すべての事業所が対象となります。これは、働く人すべての心の健康を守るための大きな一歩です。

「何から準備すれば?」

「罰則はあるの?」

といった疑問や不安をお持ちの経営者や担当者の方も多いでしょう。

この記事では、法改正の要点から具体的な導入ステップ、そして従業員の不調を未然に防ぎ、より良い職場環境を築くための活用法までを詳しく解説します。来るべき日に備え、今から正しい知識を身につけておきましょう。

法改正で変わった!ストレスチェック制度の3つの要点

「ストレスチェック」は、働く人の心の健康を守るための大切な制度です。 これまでは従業員が多い会社だけの義務でしたが、法律が新しくなりました。 これからは、働く人すべてを対象に実施されることになります。

「自分の会社は小さいから関係ない」と思っていませんか。 今回の法改正は、すべての人に関わる重要な変更点です。 あなた自身や、あなたの大切な人が安心して働き続ける未来のために、 この機会にストレスチェックについて正しく理解しておきましょう。

50人未満の事業所は「努力義務」へ

これまで、ストレスチェックの実施が義務だったのは、 従業員が50人以上いる事業所だけでした。 50人未満の事業所では「実施することが望ましい」とされる 「努力義務」という位置づけにとどまっていました。

しかし、多様な人材が安全で安心して働ける環境を整えるため、 労働安全衛生法が改正されました。 この改正により、今後は従業員50人未満の事業所でも、 ストレスチェックの実施が義務となります。

これまで(現行法) これから(改正後)
従業員50人以上 義務 義務(変更なし)
従業員50人未満 努力義務 義務

この新しいルールは、2025年5月に法律が公布されており、 公布後3年以内に施行される予定です。 つまり、令和10年度(2028年)ごろには、 すべての事業所でストレスチェックが義務化されることになります。

もちろん、小規模な事業所がいきなり対応するのは大変です。 そのため国は、事業所の負担に配慮した支援策を準備しています。 分かりやすいマニュアルを作成したり、専門家へ無料で相談できる 「地域産業保健センター(地さんぽ)」のサポート体制を充実させたりします。

実施しない場合の罰則と企業の安全配慮義務

ストレスチェック制度には、守るべきルールが定められています。 特に、従業員が50人以上の事業所がストレスチェックを実施した後、 その結果を労働基準監督署へ報告しなかった場合には、 罰則が科せられる可能性があります。

  • 報告義務違反の罰則
    • 労働安全衛生法に基づき、50万円以下の罰金が科せられることがあります。

しかし、罰則があるから実施する、という考え方は本質的ではありません。 企業には、従業員が心と体の両面で安全・健康に働けるように配慮する 「安全配慮義務」という、より重い責任が法律で定められています。

もし、ストレスチェックなどの対策を怠った結果、 従業員が心の不調をきたしてしまった場合を考えてみましょう。 その場合、企業が安全配慮義務を果たしていなかったと判断され、 法的な責任を問われる可能性があります。

罰則の有無だけではなく、従業員の健康を守ることこそが、 企業の持続的な成長に不可欠な基盤となるのです。

ストレスチェック制度の目的と従業員のメリット

ストレスチェックは、心の状態を調べるだけの検査ではありません。 この制度には、働く人と会社の両方にとって多くのメリットがあります。

制度の主な目的

  1. 自分のストレスに気づく(セルフケア)

    • 従業員自身が自分のストレス状態を客観的に把握できます。
      これにより、心の不調が深刻化する前に気づき、
      自ら対処する「セルフケア」のきっかけになります。
  2. 職場環境を良くする

    • 個人の結果とは別に、部署ごとや会社全体のストレス傾向を分析します。
      ストレスの原因がどこにあるのかが明確になり、
      働きやすい環境づくりへと繋げることができます。
  3. 専門家への相談

    • もし「高ストレス」と判定された場合、本人が希望すれば、
      産業医などの医師による面接指導を受けることができます。
      一人で抱え込まず、専門的な助言を得る大切な機会です。

従業員にとってのメリット

  • 不調の早期発見

    • 「最近疲れているだけ」「気のせいだ」と思いがちな心身のサインを、
      客観的なデータとして認識できます。
  • 相談のきっかけ

    • 誰に何を相談すればよいか分からない時でも、
      専門家である医師に相談するきっかけができます。
  • 働きやすい職場への期待

    • 会社に直接は言いにくい職場の問題点も、
      集団分析の結果を通じて改善されることが期待できます。

この制度は、単に個人の問題を見つけるだけでなく、 職場全体の環境改善を進めることも視野に入れています。 国会でも、集団分析や職場環境改善をさらに推進すべきとの議論があり、 今後も制度はより良いものへと発展していくと考えられます。

ストレスチェック導入から実施までの5つのステップ

2028年ごろには、従業員が50人未満の事業所でもストレスチェックが義務になります。 「何から準備すればいいのだろう」と戸惑う経営者の方も多いかもしれません。 しかし、ご安心ください。手順に沿って一つずつ進めれば、決して難しくありません。 ここでは、ストレスチェックを導入し、実施するまでの流れを5つのステップで解説します。

ステップ1:基本方針の表明と衛生委員会での審議

最初のステップは、会社として「従業員の心の健康づくり」に取り組む方針を示すことです。 その上で、衛生委員会などの場で、具体的なルールを決めていきます。 従業員が50人未満で衛生委員会の設置義務がない場合は、 それに代わる従業員代表との話し合いの場を設けましょう。

話し合いでは、以下の内容を具体的に決める必要があります。 これは従業員が安心して検査を受けるための、大切な土台作りです。

  • 実施体制について


    いつ実施するのか、誰が実施者や面接指導の医師になるのかを決めます。


  • 質問票の選定


    国が推奨するものなど、どの質問票を使うかを決定します。


  • 高ストレス者の基準


    どのような状態の人を「高ストレス者」として判断するか、基準を明確にします。


  • 面接指導の窓口


    高ストレスと判定された人が、どこに面接指導を申し出るのかを定めます。


  • 集団分析の方法


    部署ごとのストレス傾向をどのように分析し、職場環境の改善に活かすかを決めます。
    この集団分析は、国会でも職場環境改善のために推進すべきと議論されており、
    個人の問題だけでなく職場全体で取り組む上で非常に重要です。


  • 結果の保存方法


    個人情報である検査結果を誰が、どこで、どのように保存するのかを決めます。


これらの内容をまとめた社内規程を作成し、全従業員に周知することが重要です。 ルールを明確にすることで、従業員は安心してストレスチェックを受けられます。

ステップ2:実施者(医師・保健師等)の選定と役割

ストレスチェックは、専門的な知識を持つ人々が連携して進めます。 それぞれの役割を理解し、適切な担当者を決めることが成功の鍵です。

  • 実施者


    ストレスチェックの中心人物です。医師、保健師、または
    国が定めた研修を受けた看護師、精神保健福祉士、公認心理師が担当します。
    普段から事業所の状況をよく知る産業医が、実施者となることが望ましいです。


  • 実施事務従事者


    実施者の指示で、質問票の回収やデータ入力など個人情報に関わる事務作業を担います。
    人事に関する権限を持つ人が担当すると、従業員が評価を気にして
    正直に答えにくくなるため、人事権のない職員が担当するのが一般的です。


  • ストレスチェック担当者


    会社側で、実施計画の作成や全体の進捗管理などを行います。
    個人情報には触れないため、人事担当者が務めることも可能です。


  • 面接指導を行う医師


    高ストレスと判定された従業員から申し出があった場合に、面談を行い助言します。
    産業医にお願いするのが一般的ですが、外部の医師に依頼することもできます。
    その際は、メンタルヘルスに関する知識を持つ医師を選ぶことが大切です。


これらの役割を、社内の人材で担うか、外部の専門機関に委託するかを検討しましょう。

ステップ3:従業員への説明と同意取得のポイント

ストレスチェックが有意義なものになるかは、従業員の協力が不可欠です。 そのためには、従業員が安心して正直に回答できる環境を作る必要があります。 事前の丁寧な説明を通じて、従業員が抱きやすい不安を解消しましょう。

特に、従業員数が少ない事業所では、お互いの顔が見えるからこそ、 「結果が上司に知られてしまうのではないか」といったプライバシーへの懸念が高まります。 説明会などを開いて、以下の点を明確に伝えることが重要です。

  • 結果の通知について


    ストレスチェックの個人結果は、実施者から直接本人にだけ通知されます。
    本人の同意がない限り、会社が結果を知ることは絶対にありません。


  • 不利益な扱いの禁止


    検査を受けなかったり、結果の提供に同意しなかったりしたことを理由に、
    解雇や異動などの不利益な扱いをすることは、法律で固く禁じられています。


  • 個人情報の保護


    誰が、どのように個人情報を取り扱うのか、守秘義務がどう守られるのかを
    具体的に説明し、プライバシー保護の体制が万全であることを伝えます。


従業員一人ひとりが安心して検査を受けられる環境づくりが、最も大切です。

ステップ4:質問票の選定とストレスチェックの実施

準備が整ったら、いよいよストレスチェックの実施です。 まず、法律で定められた3つの領域を含む質問票を選びます。

  1. 仕事のストレス要因


    仕事の量や人間関係など、ストレスの原因に関する質問です。


  2. 心身のストレス反応


    イライラや気分の落ち込み、体の不調など、ストレスによる心身の変化を問います。


  3. 周囲のサポート


    上司や同僚からの支援がどのくらいあるかに関する質問です。


どの質問票を使えばよいか迷う場合は、国が推奨する 「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」が基本となり、無料で利用できます。

実施の流れは、従業員が質問票に記入し、それを実施者などが回収します。 回収された質問票をもとに、実施者がストレスの程度を評価し、 「高ストレス状態か」「医師の面接指導が必要か」を判断します。 この結果は、封筒やメールなどで、実施者から従業員本人に直接通知されます。

ステップ5:費用の相場と活用できる助成金制度

ストレスチェックを外部機関に委託する場合の費用は、 従業員1人あたり数百円から数千円が相場ですが、サービス内容で異なります。 費用負担が心配な場合は、国や自治体の支援制度が活用できないか確認しましょう。

今後、50人未満の事業所でも義務化が進むにあたり、 国は事業者の負担を軽くするための支援策を整えています。 例えば、国が分かりやすいマニュアルを作成したり、 専門家へ無料で相談できる「地域産業保健センター(地さんぽ)」の サポート体制を充実させたりする予定です。

過去には、高ストレス者への面接指導の費用などを一部助成する制度もありました。 助成金の内容は年度によって変わるため、最新の情報は厚生労働省や 労働者健康安全機構のウェブサイトで確認することをおすすめします。

産業医が解説するストレスチェック実施後の重要ポイント4選

ストレスチェックは、受けて終わりではありません。 検査結果は、あなたの心と体から送られてくる大切なメッセージです。

そして会社にとっては、従業員が安心して働ける職場環境をつくるための、 貴重なヒントが詰まっっています。

大切なのは、その結果を正しく理解し、次の一歩につなげることです。 ここでは、ストレスチェック実施後に特に重要となる4つのポイントを、 産業医の視点から分かりやすく解説します。

高ストレス者への面接指導と就業上の措置

ストレスチェックの結果、「高ストレス者」と判定されたかもしれません。 その言葉に、ドキッとしたり、不安に感じたりした方もいるでしょう。 しかし、これは決して悪いことではなく、専門家によるサポートを 受けることをおすすめするための、大切なサインなのです。

医師による面接指導の申し出

高ストレス者と判定された方には、医師による面接指導を受ける権利があります。 これは、一人で悩みを抱え込まず、専門家と解決策を探すための機会です。

  • 対象となる人
    • 高ストレス者と判定され、面接指導を希望する従業員本人
  • 申し出の期間
    • ストレスチェックの結果が通知されてから、おおむね1か月以内が目安です。
  • 会社の義務
    • 従業員から申し出があった場合、会社は面接指導の機会を設けなければなりません。

面接指導を申し出なかったり、受けなかったりしたことを理由に、 会社が解雇や異動などの不利益な扱いをすることは、 法律で固く禁じられているので、安心して申し出てください。

面接指導で話すこと

面接指導は、会社の産業医などが担当します。 これは評価のための面談ではなく、あなたの心身の負担を軽くするための 「作戦会議」のようなものです。主に、次のようなことについて話し合います。

  • 現在の勤務の状況(仕事の量、時間、内容など)
  • ストレスの原因になっていると感じること(人間関係など)
  • 心や体に現れているつらい症状(不眠、気分の落ち込みなど)
  • プライベートでの悩みなど

医師は、対話を通じてあなたの心身の状態を正しく評価します。 その上で、ストレスを上手に乗り切るためのセルフケアの方法などを、 専門的な立場から一緒に考えていきます。

就業上の措置

面接指導を行った医師は、必要に応じて会社に対して、 あなたの働き方に関する医学的な意見を文書で提出します。 会社はその意見をふまえ、あなた自身と相談しながら、 以下のような働き方の調整(就業上の措置)を検討します。

  • 労働時間の短縮
  • 時間外労働(残業)の制限
  • 仕事の量の調整や内容の変更
  • オフィスの座席変更や配置転換
  • 休暇の取得 など

これらの対応は、あなたが心身の健康を取り戻し、 再び安心して働き続けられるようにするために行われるものです。

集団分析結果の活用による職場環境の改善策

ストレスチェックは、個人の心の不調に気づくだけでなく、 職場全体の課題を見つけ出すための「職場の健康診断」でもあります。 そのために活用されるのが「集団分析」です。

集団分析とは?

部署や課、チームといった一定の集団ごとに、 ストレスチェックの結果を集計・分析することを指します。 個人の結果が特定されないよう、原則として10人以上の集団を単位とします。

この分析によって、どの部署にどのようなストレス要因が高い傾向があるのかを、 客観的なデータとして把握することができます。 個人の名前が出ることは絶対にないので、安心してください。

分析でわかることの例 考えられる職場環境の改善策
**「仕事の量的負担」**が高い部署がある ・特定の従業員に業務が偏っていないか確認する
・人員配置を見直したり、業務の効率化を進める
**「上司からの支援」**が低い部署がある ・管理職向けの研修(ラインケア研修)を行う
・上司と部下が1対1で話す面談機会を増やす
**「同僚からの支援」**が低い部署がある ・社内イベントなどで部署内の交流を促す
・チームで協力して進める共同作業を増やす

職場環境改善へのステップ

  1. 結果の共有
    • 集団分析の結果を、個人が特定されない形で衛生委員会などで共有し、
      課題について話し合います。
  2. 改善計画の策定
    • 話し合いをもとに、具体的な改善目標と計画を立てます。
  3. 計画の実行
    • 計画に沿って、職場環境の改善に取り組みます。
  4. 効果の確認
    • 次回のストレスチェックの結果などを用いて、取り組みの効果を確認し、
      さらに良い職場環境を目指します。

国会での議論でも、ストレスチェックの効果を高めるためには、 この集団分析とそれに基づいた職場環境の改善を推進することが、 今後の重要な課題として位置づけられています。

産業医の選任とメンタルヘルス対策における役割

ストレスチェック制度を円滑に、そして効果的に運用していくためには、 産業医の存在が欠かせません。 産業医は、医学的な専門知識をもとに、会社と従業員の双方をサポートする、 「会社の健康を守るパートナー」です。

ストレスチェックにおける産業医の主な役割

  • 実施者になる
    • ストレスチェックの計画段階から関わり、中心的な役割を果たします。
  • 高ストレス者の判定
    • 実施者として、誰が面接指導の対象となるかを医学的知見から判断します。
  • 面接指導の実施
    • 高ストレス者から申し出があった場合に面接指導を行い、
      心身の状態を確認し、必要な助言を行います。
  • 就業上の措置に関する意見
    • 面接指導の結果に基づき、会社に対して従業員の働き方に関する
      医学的な意見を述べます。
  • 集団分析結果の評価と助言
    • 集団分析の結果を専門的な視点で評価し、
      具体的な職場環境の改善策について会社に助言します。

外部機関にストレスチェックを委託する場合でも、 普段から事業所の状況をよく知る産業医が「共同実施者」として関わることが、 よりきめ細やかな対応につながります。

50人未満の事業所の場合

50人未満の事業所では産業医の選任は義務ではありません。 しかし、今回の法改正でストレスチェックが義務化されることに伴い、 国は「地域産業保健センター(地さんぽ)」の体制を拡充するなどの 支援策を講じる方針です。 これらの機関を活用して、専門家に無料で相談することも可能です。

結果の取り扱いと個人情報の保護・守秘義務

「ストレスチェックの結果が会社に知られて、評価に影響するのではないか」 これは、多くの人が抱く最大の心配事かもしれません。 しかし、その心配は不要です。ストレスチェックの結果は、 厳重なルールのもとで、あなたのプライバシーが守られています。

厳格な守秘義務と罰則

ストレスチェックの実施者(医師、保健師など)や、 質問票の回収などを行う実施事務従事者には、 法律によって厳しい守秘義務が課せられています。 もし、正当な理由なく個人の結果などの秘密を漏らした場合は、 刑罰の対象となります。

結果の取り扱い3つの鉄則

  1. 本人への直接通知
    • ストレスチェックの個人の結果は、実施者から従業員本人に直接通知されます。
  2. 会社への提供には本人の同意が必要
    • 会社があなたの結果を知るためには、必ず本人の同意が必要です。
      同意がない限り、会社が結果を見ることは絶対にありません。
  3. 結果の厳重な保存
    • ストレスチェックの結果や面接指導の記録は、実施者などが、
      鍵のかかるキャビネットやパスワードを設定したファイルなどで、
      5年間適切に保存することが義務付けられています。

特に従業員数が少ない事業所では、お互いの顔が見える関係だからこそ、 プライバシーへの配慮が一層重要になります。 国も、中小零細企業が安心して制度を導入できるよう、 プライバシー保護に配慮したマニュアルの作成などの支援を進めていく方針です。

従業員のみなさんが安心して受けられる環境を整えることが、 この制度を成功させるための最も大切な鍵となります。

まとめ

今回は、2028年ごろから全事業所で義務化されるストレスチェック制度と、その運用に欠かせない産業医の役割について詳しく解説しました。

この制度は、単に法律で定められた義務というだけではありません。 従業員一人ひとりが自分の心の状態に気づくための「セルフケア」の機会であり、会社にとっては職場全体の課題を見つけ、より働きやすい環境をつくるための大切な「ツール」です。 個人情報は法律で厳しく守られますので、従業員の方は安心してご自身の心と向き合う機会としてください。

事業者の方は、これを機に産業医や地域産業保健センターといった専門家と連携し、従業員が心身ともに健康でいられる体制づくりを始めてみてはいかがでしょうか。 ストレスチェックを「自分ごと」として前向きに活用し、誰もが安心して輝ける職場をみんなでつくっていきましょう。

参考文献

  • 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律について(報告)

追加情報

タイトル: 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律について(報告) 著者: 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課

概要:

  • 本資料は、多様な人材が安全かつ安心して働き続けられる職場環境の整備を推進するため、「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律」(令和7年法律第33号)の概要を報告するものです。
  • 主な改正点として、個人事業者等への安全衛生対策の推進、職場のメンタルヘルス対策の推進、化学物質による健康障害防止対策等の推進、機械等による労働災害の防止の促進、高年齢労働者の労働災害防止の推進などが挙げられます。
  • 特にメンタルヘルス対策においては、これまで努力義務とされていた労働者数50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施が義務化されます。
  • この義務化に伴い、小規模事業場の負担に配慮し、マニュアル作成、地域産業保健センターの体制拡充といった支援策が講じられ、十分な準備期間が確保されます。
  • 本法律は、令和8年4月1日を基本施行期日としつつ、各改正項目によって異なる施行期日が設定されています。

要点:

  • 改正の趣旨は、多様な人材が安全・安心して働ける職場環境を整備するため、個人事業者等対策、メンタルヘルス対策、化学物質対策、機械等対策、高齢者対策など多岐にわたる措置を講じることです。
  • 職場のメンタルヘルス対策に関して、これまで努力義務であった労働者数50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施が、全ての事業場に対して義務化されることが最も重要な改正点です。
  • 50人未満の事業場への義務化にあたり、マニュアル作成、地域産業保健センター(地さんぽ)の体制拡充等の支援策を講じ、施行まで十分な準備期間(公布後3年以内に政令で定める日)を確保する方針です。
  • その他、化学物質の危険性・有害性情報の通知義務違反への罰則設定、個人ばく露測定の作業環境測定への位置付け、ボイラー・クレーン等に係る民間登録機関による検査範囲の拡大、高年齢労働者の労働災害防止措置の努力義務化などが含まれます。
  • 国会における附帯決議では、ストレスチェックの効果を高めるための集団分析・職場環境改善の推進(義務化の検討を含む)、中小零細企業支援、産業保健スタッフの育成、デジタル活用、ストレスチェック以外のメンタルヘルス対策の検討などが今後の課題として示されています。

この記事を書いた人

garagellc
garagellc
齋藤雄佑。
仙台さいとう産業医事務所、代表産業医 
資格
・日本医師会認定産業医
・労働衛生コンサルタント(保健衛生)
・日本外科学会外科専門医
・健康経営エキスパートアドバイザー

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齋藤雄佑。
仙台さいとう産業医事務所、代表産業医 
資格
・日本医師会認定産業医
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・日本外科学会外科専門医
・健康経営エキスパートアドバイザー